戦略の基本は、最も弱いところにこちらの最大の強みをぶつけること、別の言い方をするなら、最も効果の上がりそうなところに最強の武器を投じることである。
(『良い戦略、悪い戦略(リチャードPルメルト著、日本経済新聞出版社、2012)』より引用)
これは戦略系の名著で私も何度も読んでいます。
例えば、敵は大手企業ばかりだとすると、「手作業が苦手」とか「手厚い顧客サポートが苦手」とか「オーダーメイド系サービス」が苦手だったりします。大人数で小回りが苦手なので。
フランチャイズ系のサービスなどを思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。良くも悪くも、どこの誰がやっても同じようなサービスになるわけです。
となると、逆に小企業が勝つならこの弱点を突くわけです。手作業で対応するとか、手厚い顧客サポートをするとか、オーダーメイドの商品開発に対応するなど。
そうすることで、大手企業が手を出せない市場を開拓することが可能となります。
このように、弱者が強者をやっつけるには、相手の「弱点」を見つけ、そこに自社の「強み」をぶつけることですが、重要なのはまずは弱点を見つけることです。
弱点がわからなければ強みを活かすこともぶつけることもできません。ここがセンスとも言えるかもしれません。
では、どうすれば敵の弱点を見つけられるか?まずは「観察」することです。徹底的に。敵が出している著書を読んだり、ウェブサイトを見たり。そうした「手作業」のよって、弱点が浮かび上がることがあります。
逆にイケテナイ経営者は、いつも「自社都合」で物事を考えます。「自社がどうか?」「自社が何ができるか?」「自社が何をしたいか?など。だいたいこう考える経営者は業績が良くない。そうではなく、「競合観察」の方がよほど大事です。
手を抜かず実践していきましょう。