
今さらながら、大好きなクリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』を観賞。すごすぎた。
昔まだまだ頭の中がガキんちょだった頃(今もか笑)、少し観賞したが価値がよくわからなかった。が、今観ると凄さがようやくわかってきた。
とにかく感銘を受けたのは、なんといっても「ジョーカー」の存在だ。なんというか「悪」というか「闇」を濃く濃く描く事で、物語の良さを引き立たせるという凄み。
谷川潤一郎の「陰翳礼讃」という名著の通り、「陰」の存在を濃くすることで、かえって主が輝くという。まさにその通りの名作。
ジョーカー役の俳優ヒース・レジャーの演技がすさまじい。すさまじすぎる。鳥肌が立つほど。悪なのだが、悪さえも手玉に取るほどの悪。強さだけでなく賢さも併せ持つ存在。
パッケージ表紙にあるように、やはりバットマンが主役ではない。もはやジョーカーのための作品であろう。
ちなみに、ジョーカー役のヒース・レジャーは、本作公開後に精神がやられてしまったのか、睡眠薬などを飲み過ぎて他界してしまった。本作のあまりの演技のクオリティの高さに、アカデミー賞助演男優賞も受賞したほど。
が、作品を観てもらえばわかると思うが、もはやヒースレジャーというより「ジョーカー」そのもの。ジョーカーが乗り移ったというか、ジョーカーでしかない。
あの役に成り切ってしまうしまうというのは、考えただけで末恐ろしい。どうあがいても人間の所業とはいえない。神がかっている。いや、悪魔がかっているというのか・・・。精神が病むのもうなづけるほど。これほどの名作を生むほどの演技ができる名俳優が28歳で亡くしてしまったのは映画界において大損失。心からご冥福をお祈り申し上げます。
それほどのヒースの迫真の演技が本作の価値を何倍をも引き上げているといっても過言ではない。
「陰極まれば陽に転ずる」をまさに体現した名作といえる。
